とある刀匠の酔狂によって打たれた剛刀。
茎付近には、「南無阿弥陀仏」と彫り込まれている。
刀身の長さ、地金の厚さからくる重さは尋常ではなく、並みの侍では抜刀どころか振るうことすら困難な一振りである。いつしか鬼ですら自在に使うこと叶わじとされ、奈良の東大寺に奉納された結果、その存在を知る者は居なくなって久しかった。
時は流れ、奈良を訪れて覇王丸によって発見された河豚毒は、彼の愛刀となった。
その際、覇王丸は河豚毒が奉納された五重塔を斬り倒し、刀を取り出したと伝えられている。