錬金術によりアイヴィーが生み出した魔剣は既存のどんな武器とも異なるものであった。当然ながらその扱いにおいても通常の剣とは一線を画するものがあり、創造主たるアイヴィーにとっても戦闘法の習得は困難を極めた。
アイヴィーは西洋に存在する剣技と、東洋の鞭術の技法を結びつけることで、片手剣と鞭、いずれの形態をも戦闘に活かす戦い方を模索した。さらには己の意志と魔力を剣に伝えることで形状を変化させ、この御することの難しい魔剣を意のままに操るすべを確立したのである。
だがアイヴィー自身も知らなかった。みずからの身体に流れる呪われた血が、邪剣の力を得て完成を見たアイヴィーブレードとの同調を強めているという事実を……。