西洋からの入植が始まり争乱の広がる東南アジアのある諸島。
その山間部に風奉りの里と呼ばれる集落があった。
タリムは集落の霊媒師の一族に生まれ、風信仰を受け継ぐ「最後の巫女」として育てられる。
ある日、異国人の手でひとつの金属片――ソウルエッジの欠片――が持ち込まれた。
金属片の危険性を瞬時に理解したタリムは、それを「本来の位置役割」に戻す役目を買って出る。
だが「最後の巫女」としての純粋性が失われることを恐れた里の者は反対。
タリムは己の力を周囲の者に示す必要に迫られる。