死の商人として莫大な富を築いたブルク家頭首、ベルチー。武具の収集家でもあった彼は洋の東西を問わず様々な武器をコレクションに加えていった。
マネーピットに遺されたこのカタール、正確にはジャマダハルと呼ばれる武器は、ヴォルドを右腕として頼ったベルチーが武器商人としての目利きを教えるために使ったものであり、ヴォルドにとっては思い出深き品である。
特異な形状が目を惹き、しばしば装飾を主眼とした武器と誤解されることもあるが、現にヴォルドの手に収まって幾多の侵入者達の血を吸ってきたことを考えれば、それは大きな誤りと言わねばならないだろう。